お伊勢参りは「豊受大御神を祀るお宮」外宮(豊受大神宮)から
20年に一度の式年遷宮(2013年)を終えてますます人気の高まるお伊勢詣りです。
日本人の心のふるさとと表現される伊勢神宮は伝統と歴史を持ち、日本随一のパワースポットとしても有名。
ただ実際に訪れると、どんな手順・作法でお詣りをするべきか迷いますよね。
実際に参拝した事をふまえながら最初に知っておくべき「基本」の参拝方法をまとめました。
初めてお伊勢詣りをする方はぜひ読んでみてくださいね。
外宮とは
正式名称は「豊受大神宮(とようけだいじんぐう)」といい、御祭神の豊受大御神(とようけおおみかみ)は天照大神の食事を司る神として天照大御神の鎮座から約500年後に丹波の国から迎えられたとされています。
外宮のみにある御饌殿では毎日朝夕2度天照大御神に食事が奉られ外宮創建以来絶えることなく続いてきています。
まずは正宮で日々の営みへの感謝を伝えて3つの別宮と4つの摂社、末社、所管のみ足を延ばすといいです。
駐車場
近くの伊勢神宮外宮第二駐車場にとめました。無料。この日はガラガラでした。
正しい参拝マナー
お参りの順番
お伊勢参りは外宮からといわれています。外宮⇒内宮の順番に。
参拝の順番は外宮の豊受大御神に参拝し内宮の天照大御神を参拝するするというのがが古来からの習わし。
どちらか一方だけをお参りするのは片参宮といい昔から良くないとされているので両宮にお参りを。
参道を歩くときは
参道では基本的に中央を歩くのはタブー。中央は神様の通る道とされているからです。鳥居をひとつ越えるごとに神様の領域に近づいていきます。鳥居の前では立ち止まり、軽く一礼してから進みましょう。
・外宮は左側通行
・内宮は右側通行
外宮の火除橋、内宮の宇治橋 の前に札があります。
確認してから向かいましょう。
参拝に適した服装を
正装は必須ではありませんが、参拝は「神様へのご挨拶です」
過度な露出は控えるなど、失礼のない服装が望ましいです。
手水舎、御手洗場で身を清めてから参拝へ
手水の作法
お参りの前には手水によって心と体を清めます。
柄杓で水をすくいまずは左手を清めます
↓
次に柄杓を左手に持ち替えて右手を清めます
↓
再び右手に柄杓をを持ちかえ左手に水を受け口をすすぎます
↓
すすぎ終わったらすすぐ際に使った左手も清めます
↓
残った水で柄杓を縦にして柄を清めます
↓
最後に柄杓を裏に返してから元に戻します
水は最初に一度すくうのみで、その水を少しずつ使い、最後の手順まで進めます。
手水は、お詣りの前の「禊」を簡略化したものだといわれています。
正しい作法で行いたいものですね。
二拝二拍手一拝
神前でのお辞儀(拝)の回数と両手をたたく(拍手)回数はは決まっていて「二拝二拍手一拝」が基本です。
参拝方法
神前に進み姿勢を正します
↓
お賽銭 やさしく落とすようお賽銭を入れます
↓
姿勢を正す 神前に進み背筋を伸ばします
↓
二拝 姿勢を正し深く二度お辞儀をします
↓
二拍手 右指先を少し下にずらして二拍手
↓
お祈り ずらした右手を元に戻し手のひらを合わせてお祈り
↓
一拝 最後に指先を揃えてからもう一度お辞儀をする
伊勢神宮の参拝は、個人的な願い事をするのではなく感謝の気持ちを神様に伝えます。
内宮でも外宮でも、ご正宮は日頃のご加護に対して神様に感謝する場所と言われています。
個人的なお願いごとは控え感謝の気持ちを神様に伝えましょう。
実際に参拝したコース (ゆっくり回って約60分)
①表参道 火除橋
伊勢市駅から表参道を歩き第一鳥居の前に架かる橋を渡りいよいよ神の神域へと進みます。
橋は第一鳥居口御橋とも言いますが下を流れる堀川が火事の延焼を防ぐ為に掘られた川のため火除橋の名前で呼ばれています。
人通りが多いので早い時間に行くのがおすすめ。
②手水舎
表参道、火除橋を渡ってすぐ左手に手水舎があるため外宮は左側通行になっています。参拝前に心身を清めて一礼をして鳥居をくぐる。手水舎の向かいに枝を広げる幹周り10mという巨大の楠には平清盛の伝承が残ります。
*清盛楠⇒第一鳥居の右側(正宮に向かう場合)にある楠。平清盛が参宮の折に枝が冠に当たったので切らせたといういう逸話。割れているため2本に見えるが実は1株の巨大な古木。
③表参道
玉砂利の木々が覆い神聖な空気に満ちた道です。外宮には第一鳥居口と北御門口があり、昔は北御門が正面口だったそうですが明治時代に伊勢駅ができたので第一鳥居が表参道になり北御門からは裏参道と呼ばれています。
④正宮(しょうぐう)
祭神 豊受大御神(とようけおおみかみ)
高倉山のふもとに鎮座する外宮の中心。
衣食住、産業の守護神として尊崇を受ける豊受大御神を祀る。瑞垣、内玉垣、板垣の四重の垣根がめぐる中心に神明造の正殿があります。神明殿は高床式倉庫から発展したといわれ日本古来の建築様式を今に伝えています。
※四重の御垣⇒一般参拝は四重の御垣のうち、外から二重目の御垣の前から行います。
⑤多賀宮(たかのみや)
祭神 豊受大御神荒御魂(とようけおおみかみのあらみたま)
豊受大神宮と同時に創建された。98段の石段を上がった小高い丘の上に鎮座しています。
外宮にある四別宮の第一位とされ殿舎は正宮に次ぐ大きさ。
祭神の豊受大御神荒御魂は豊受大御神の「荒御魂」を表しています。
荒御魂とはひたすら恵みを与える穏やかな神の「和御魂(にぎみたま)」に対し荒々しく行動的な働きの側面を表します。
⑥土宮(つちみや)
祭神 大士乃御祖神(おおつちのおやのかみ)
社殿は前は式年宮の行事、山口祭の祭場。古くからの土地の守り神を祀ります。
外宮の別宮でもとは山田原の鎮座神だった大士乃御祖神を祀ります。外宮鎮座の後は、宮域の地主神として祀られ平安時代に宮川堤防の守護神として別宮となりました。社殿は他の別宮が南向きなのに対して唯一左向きにたっています。
⑦風宮(かぜのみや)
・祭神 級長津彦命(しなつひこのみこと)
・級長戸辺命 (しなとべのみこと)
風雨を司る級長津彦命と級長戸辺命を祀る外宮の別宮。かつては風社(かぜのやしろ)と呼ばれる小さな社だったが文永、弘安の役に際して猛風によって10万の蒙古軍を絶滅させ国難を救った霊験により別宮に昇格しました。
⑧神楽殿(かぐらでん)
正宮に向かう参道の途中にある総檜造りの建物でお守りや神札を授与するお神札授与所やご祈祷受付があります。交通安全や開運、学業、安産、厄除けなど様々なお守りが授与されます。
神楽殿のお札授与所には御朱印所もあります。
⑨せんぐう館
平成25年に行われた伊勢神宮の第62回式年遷宮に合わせて創設されました。館内では、20年に1度行われる式年遷宮について常設展示をしており神宮や神道に関連する企画展も随時行われます。せんぐう官では広々とした休憩所がありまが玉池をを眺めながら一息つくことができ、無料のお茶をいただきました。
まとめ
実際に伊勢神宮を参拝して思ったのが、参拝方法にはひとつひとつの作法に意味が込められている事、参拝するのにも順番があるのだと知りました。
実際に参拝したことをふまえながら、正しい作法と参拝の順番をまとめてみました。
この記事がどなたかの「お伊勢詣り」がより良いものとなるように少しでも役立てば幸いです。
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